Amazonの書籍レビューとかを時々読んでいると「知っている内容ばかりで役に立たなかった」という書評が書かれているものもたまにありますが、これはこれで各方面に対して色々と失うものが多よなぁって感じました。
あなたの知っていると私の知っているは違う
当たり前のことではありますが、
その人の「知っている」と自分自身の「知っている」というのはまるっきり違います。
その人にとっては知っていることであっても、あなたにとっては知らないということも世の中にはザラにありますからね。
それにあくまで、各分野の専門家が書いた書籍というのは、知らない人に向けて書かれたものがほとんどではありますし、同じ分野の専門書を何冊か読めば知っていることだって必然的に増えていくのも当たり前です。
そもそも僕としては、一冊1500円前後の本を購入した際に、新しく自分のためになって身についた知識が2つ3つあればそれでその本をお金を出して買って、時間を使って読んだ価値は十分にあると思います。
大切なのは、知っているかどうかではなく、自分の「肉」として身についているかどうかですからね。
知っているからこそ確固たる知識となる
僕としては、知っていることが再び別の本にも書かれていたとしても「知っている」の一言では片付けられない価値があるとは思います。
なんというか、別の本で読んだ知っている知識も、再び別の本にも書いてあったのなら、「あ、やっぱりこれは間違えないのか」と信憑性も増しますし、「この本にも書いてあるんだから大事なことなんだなぁ」とも思ってしまいます。
さらには「あ、これは知ってる」という知識であっても、「あ!知っている!」というスイッチが入ったことにより、必然的に「復習」となってさらにその知識が自分自身の肉としてより強固に記憶に定着するのです。
知識が定着する。
これって、非常に大事なチャンスだと思うんですよ。
なんだかんだで、何か自分の身になるようにと読んだ本でも、その内容は数日経てば半分以上は思い出さないということがほとんどですからね。
少しでも自分の生活や人生を良くするために本を読んでその知識を付けようとしているのに、その知識が引き出せないというのは非常にもったいないですからね。
知っている内容ばかりで役に立たない…と片付けてはいけない
書籍レビューで「知っている内容ばかりで役に立たない」と書いてしまうと、その人にとっては大したことのない知識であったとしても、もしかしたらこれから読む人にとっては初めて知る知識でもあり、人生を変えるくらいの価値ある知識であったとしたら、その人のチャンスを奪ってしまうことにもなります。
そして「あ、これ知ってるわ…」と言って、その部分を流し読みしてしまっては、せっかくの知識が定着する「復習」のチャンスを逃してしまうことにもなりかねません。
「これは知ってる内容だ…」とレビューするのは、これから読む人にとっても、著者にとっても、あなた自身にとってもなんだかもったいない言葉ですね。